豪州向け貨物に新ルール:マースク「SI未提出は積載不可」11月本格化、ANLは10月15日に運賃修復
豪州航路で今月、書類面とコスト面の二つの締め付けが同時に進んでいる。この航路を使う荷主は、カレンダーの書き直しが必要だ。
書類面から見てみよう。マースクは10月6日の顧客向け通達で、豪州発輸出貨物に「No Shipping Instruction, No Load」ポリシーを適用すると発表した。シッピングインストラクション(SI)の完全な提出とB/L確認用ドラフト(Verify Copy)の承認完了を、船舶が最初の積み港に到着する38時間前までに終わらせるのが条件だ。間に合わなければ貨物は最終積載リストから外れ、次便へロールされる。分割B/Lの貨物は一件でも未完了の確認があれば全体が足止めされ、保管料・デマレッジ・荷役やり直し費用は荷主負担となる。ソフトローンチは11月2日、11月30日以降の積み込み分から全面適用。ニュージーランド向けも同様で、期限の起算点はフィーダー港ではなくコンプライアンス港/本船積み港だ。マースクはSOLAS条約への対応も狙いだと説明している。
コスト面の動きはさらに密だ。ANLは10月15日から北東アジア発豪州向けの運賃修復(レート・レストレーション)を実施し、東南アジア・インド亜大陸・中東発は別ラウンドで追随する。11月1日にはスポット/FAK貨物向けの追加修復も控える。サーチャージも目白押しで、CMA CGMは22日から豪州・NZ・パプアニューギニア発欧米向けの緊急燃油サーチャージを改定、Swire Shippingは17日からパプアニューギニア・太平洋向けに繁忙期サーチャージ、ANLはメルボルン/シドニー発NZ向け危険品に15日から150米ドル/TEUを課す。ネイピア港のポートデューズも10日からドライ187NZドル、リーファー374NZドルに改定された。
背景にある市場環境を確認しておきたい。上海―シドニーのSCFIは7週連続上昇の末、第40週にようやく小幅反落。豪州向けのブランクセーリング率は8.8%で、上海・寧波では5〜7日の遅延が続く。8月のグローバル船期信頼性は49.9%と2022年9月以来の低水準で、メルボルンのDP World West Swansonターミナルでは陸側の遅延が1カ月以上続いている。荷動きが急増しているわけではないが、実効スペースは確かに細い。
荷主の動き方は三つに絞れる。輸出はSIとドラフト承認の社内締め切りを公式の38時間より少なくとも24時間前に設定し、承認担当を一本化すること。輸入は10月15日の修復前に積める貨物は早めに押さえ、見積もりは必ずオールイン条件で。コンプライアンス面では10月1日施行の豪州新バイオセキュリティ法制と、継続中の2026-27年カメムシ(BMSB)シーズン要件を発送前に確認したい。どれも「後でやる」で済む話ではない。
裕豊国際物流(Yufeng International Logistics)の豪州専線は、FCL/LCL・航空便・DDPドアツードアまで対応しています。詳しくは豪州ラインのページをご覧ください。
出典:マースク顧客向け通達、Magellan Logistics・Seabridgeの貨運市場レポートより。
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