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ライン川、記録的低水位が10月まで長引く——欧州内陸輸送が詰まり始めた

2026-10-16

ライン川の渇水は例年なら夏の話題だ。それが今年は10月中旬まで持ち越されている。SeasC4U の Ginckels 氏が The Loadstar に語ったところでは、デュイスブルク=ルールオルト周辺の艀(はしけ)は通常の3分の2程度の運力しかなく、カウブ水位点より上流では一部便が運休。カウブでは8月に水位6cmを記録し、1880年の観測開始以来の最低値を更新したまま回復していない。10月10〜11日の週末にはルートヴィヒスヘーエ付近で内航船4隻が座礁し、マインツ周辺で一時規制が強化された。

オランダ腹地のコンテナ輸送の約35%は内河艀頼みで、1,500トン艀1隻はトラック約60台分に相当する。その容量が欠ければ貨物は鉄道と道路に流れるが、ライン=マイン地域では少なくとも1社の複合輸送事業者が「数週間先まで満杯」。トラック確保に最大2週間、鉄道は6週間前の手配が必要とされ、それでも転移貨物の15〜30%を吸収しきれないという。

コストの波及も具体的だ。低水位サーチャージはデュイスブルク=ルールオルト、カウブ、ケルンの3水位点に連動する段階制で、最悪の段階では1コンテナあたり1,500ユーロ超。マースクはすでにドイツ・ベネルクス向けのライン川サーチャージを引き上げている。アントワープの艀待機は平均36時間、ロッテルダムは56時間。ターミナルでは「1TEU降ろさなければ1TEU積めない」ルールが適用されているとも報じられ、回転をさらに鈍らせている。

明るい材料は一つだけある。ドイツの ver.di 労組が10月6日に修正賃金案(6港約11,000人、12か月で3.4%増)を受け入れ、ハンブルク・ブレーマーハーフェン・ヴィルヘルムスハーフェンの秋のストは回避された。ただしブレーマーハーフェンのヤード稼働率は90%に達し、迂回貨物を受け入れる余裕は薄い。スイスは10月8日、河川輸送の停滞を理由にタンパク質飼料の義務備蓄を一部放出するに至った。Ginckels 氏は今回の事態を「2018年の歴史的渇水以来最も深刻」と評し、南ドイツ、スイス、上流ライン回廊が最も打撃を受けていると指摘する。

荷主への示唆は明確だ。海上区間を予約する前に内陸区間を確認し、サーチャージの現行段階とエスカレーション表を見積時点で取ること。鉄道は6週間前倒しで押さえ、南ドイツ・スイス向けの急ぎ貨物は直通トラックの見積も比較基準として取っておく。水位が回復してもダイヤ正常化には約10日かかる——遅れ艀の集中入港でアントワープとロッテルダムが再混雑するシナリオまで織り込んでおきたい。

裕豊国際物流の欧州専線は主要港および内陸デスティネーションをカバーし、海上・鉄道・航空を柔軟に組み合わせます。詳しくは欧州専線ページへ。

出典:The Loadstar、Metro Global、Kuehne+Nagel、SeasC4U などの報道に基づく。

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