プリンスルパートの石炭ターミナル停止3週間、鉄道の数字が語る実態
カナダ・ブリティッシュコロンビア州プリンスルパート、リドリー島のトライゴン・パシフィック・ターミナルで、ILWU第523A支部のストライキが続いている。10月初旬に72時間前の通告を経て作業が止まり、10月25日で3週間あまりになった。港湾に船の列ができているわけではない。影響は鉄道の車両数にはっきり出ている。
Q. 荷動きはどれくらい落ちているのか
沿線のセンサーで列車を数えるRailStateの集計によると、10月2日から25日までに同ターミナルへ向かった石炭・石油コークス列車は週平均5.8本。8月から9月は11.2本だったので48%の減少になる。前年同期は12本から13.1本へ増えていた。秋はアジアの高炉が原料を積み増す時期で、逆向きに曲がったのは異例だ。
Q. 貨物はどこへ逃げているのか
最大顧客のConuma Coalは週8.1本から2.9本へ落ちた。10月18日から25日の間に、ConumaとWestmorelandの列車3本がバンクーバー港のWestshoreターミナルに現れている。RailStateが両社の車両を同ターミナルで確認したのは初めてだ。振り替えは機能しているが、鉄道距離が伸び、ターミナル料率が変わり、本船の待ち時間も読み直しになる。
Q. 石炭だけの問題ではないのか
同じ線路のループ内にAltaGasのRidley Islandプロパン輸出基地(RIPET)がある。カナダ内陸のプロパンはここで船積みされアジアへ向かう。スト前はプリンスルパート向けが週約975車、ワシントン州Ferndale向けが397車で71対29。停止後の3週間は805車対686車、54対46になった。米国側の受け入れ余力には限りがあり、代替路というより逃し弁に近い。
Q. 法的手続きはどうなったか
10月20日、カナダ産業関係委員会(CIRB)は「誠実に団体交渉しなかった」とする会社側の申立てを全会一致で退けた。ストの適法性が確認された形で、短期の強制復帰は見込みにくい。組合側は5件の申立てを係争中で、代替労働者の使用をめぐる2件も提出している。連邦レベルではC-39法案が審議中で、労使紛争への介入手段を広げる内容とされる。ターミナルの従業員は約150人、大半が組合員だ。
Q. 荷主は何を確認すべきか
まず本船の代理店に、トライゴン向けの船が待機なのかWestshoreへの振り替えなのかを確認する。内陸輸送は前月の見積もりを使い回さず、鉄道距離と港湾費用を引き直すこと。「積港は売主選択」の条項は今は資産だが、変更時の通知義務と費用負担は書面で押さえたい。第4四半期に到着期限がある向け先は、米国西岸や豪州のスポットへ配分を分散させたほうが安全だ。
コンテナ荷主は過剰反応しないでいい。ばら積みとコンテナは別の作業体系だが、CNの回廊は共通で、列車計画の組み替えは空コンテナと実入りの接続に波及する。繁忙期の予約は3〜5日の余裕をみておきたい。裕豐国際物流は米州向けにdoor to doorと通関一体サービスを扱っており、代替港の検討は米州ルート、問い合わせは sales@ruixincargo.com まで。
出典:Trains(RailStateの鉄道車流データ)、World Ports、The Northern View の報道による。
その他のニュース
出荷のご予定は?今すぐご相談を
スマート相談は数分で回答。正式な運賃は担当者が個別にお見積もりします。